【完全ネタバレ】映画『遺書、公開。』原作との決定的な違いと衝撃のラスト!2-Dの闇を暴く〜髙石あかり怪演も解説!

  • URLをコピーしました!
 *本記事を含め、当サイトでは広告を掲載しています。

この記事はネタバレ全開で映画『遺書、公開。』を紹介しています。

ですから、「これから映画を見るので、あるいは、これから原作を見るのでネタバレは見たくない」・・・という方は、ここでブラウザを閉じてください。

さて、最初に、筆者 taoの個人的に思う注意点や感想を書きます。筆者は、この作品を映画で3回見て、原作漫画を2回読みました。

  • この物語『遺書、公開。』は、自死を扱っています。「そういう話題はちょっと」という方は映画を見たり、原作を読むことをお薦めしません。ちなみに、この映画は、PG12指定(12歳未満の方は、保護者の助言・指導が必要)です。
  • 原作では中高一貫の私立学校中等部が舞台となっています。ただし、映画ではハッキリとした明示はないものの、高等部が舞台になっています。
  • 物語のアウトラインはこうです。
    • 序列1位のクラスメート・姫山椿の自死直後、クラスメート全員と担任の先生宛てに、彼女からの遺書が届きます。
    • 遺書内容は一人一人違うようです。彼女の死の理由を解き明かすために、ホームルームの時間を使って、全員で「遺書を公開しあおう」という展開に。
    • そのプロセスで、クラスメート一人一人が彼女と向き合い、そして、彼ら一人一人の人間性も明らかになっていきます。
  • 俯瞰してみれば、この作品は若者達の群像劇。ただし、映画では高校生という設定を演ずる役者たちが、実年齢は「一番若くて20歳、最高年齢30歳」なので、全く高校生には見えません。違和感はとてもあります。その違和感を「えいやっ!」と捨て去らないと、映画に入り込めないことになるかもしれません。
  • 一人一人が本性・人間性をあらわにする過程は、ときにオーバーアクションで表現されています。そういう演技が気になってしまっても、最後まで楽しめないかもしれません。楽しむ軸(評価軸)を少しだけずらして見てみましょう。
  • あえて一人の俳優名をあげます。劇中、NHk朝ドラ出演で活躍中の高石あかりさんの存在感が強烈です。彼女は、いい意味で怪物です。
  • 登場人物には、高石あかりさん演ずる役以外に、もう一人明確な怪物がいます。その怪物を探しながら見るのも楽しい切り口になるかもしれません。
  • 映画のラストは、原作ラストの一番面白い部分を十分に描けていないと思います。映画が駄作というわけではなく、映画を楽しめた方は、ぜひ、原作も楽しむことをお薦めします。
この記事でわかること
  • 映画『遺書、公開。』の全ネタバレな「あらすじと結末」
  • 映画と原作漫画の舞台設定や登場人物など主な違い
  • 「序列」を作った人物の意図とその後を、三段階で理解
  • キャストの実年齢と役柄のギャップから見る「過剰演出」
目次

映画『遺書、公開。』の作品概要

まずは、作品概要を掴んでいただくための情報から。

映画『遺書、公開。』 :基本情報

  • タイトル遺書、公開。
  • 監  督英 勉(はなぶさ つとむ)
    • 『東京リベンジャーズ』シリーズ ほか
  • 脚  本鈴木 おさむ
    • 『ハンサム★スーツ』、『新宿スワン』ほか
  • 原  作陽 東太郎(みなみ とうたろう)
    • 同名漫画(連載終了、コミック全9巻)
  • 公  開:2025年1月31日
  • 上映時間:119分
  • 配  信
    • Amazonプライムビデオ、Huluなどで見放題配信中

本記事公開日現在、原作コミック第1巻から第7巻までは、Kindle Unlimitedで読み放題配信中。

Kindle Unlimitedの30日間、無料体験を活用することができます。

映画『遺書、公開。』:2-D組の登場人物

WP Data Tables

映画『遺書、公開。』:ネタバレ抑えめなあらすじ

2024年4月、私立灰嶺学園(かいれいがくえん)高等部2年はクラス替え。そんな折に、2-Dクラスの全員と担任教師に学校からの一斉メールが届きました。それは…

2-Dクラスの序列。

誰が何の目的でこんな序列を作り送ったのか不明。ちなみに、序列1位は姫山椿(ひめやま つばき)でした。

クラスメンバーそれぞれが序列に疑念を持ちながらも、そのクラスカーストが根付いた半年後、序列1位の姫山が学内で命を絶ってしまいました。

クラスメンバーは10月20日(日)の姫山椿の葬儀のあと、諸連絡があるため教室に集まることになっていました。

三々五々、彼らが教室に入ると、それぞれの机の上に1通の手紙が置いてありました。それは姫山椿からの遺書だったのです。どうやら文面はそれぞれに違う様子。

そこでクラスメイトの大島由梨が「遺書を公開しよう」と提案

これ以上、問題を起こしては自分の責任になるので断固反対した担任教師の甲斐ですが、みんなに押し切られてしまいます。

結局、明日21日(月)から下校前のホームルーム時間を使って、それぞれ姫山椿から受け取った遺書を公開しあうことになりました。

その公開は、月曜、火曜、そして、土曜日まで毎日、六日間続きました。

その過程で、自分宛の遺書を読むそれぞれが、過去の姫山椿との関係性において、様々なことを暴露されていきます。それによって、ときに人間崩壊状態になる者も現れ…。

やがて、少しずつ次のことが明らかになってきます。

誰が一斉メールを送ったのか。誰が序列を考えたのか。誰が姫山の遺書を机の上に置いたのか。姫山の遺書は姫山自身が書いたものか…。

<スポンサーリンク>

映画と原作漫画の主な違い

映画には時間的成約などがあるため、原作漫画とは異なる部分がいくつかあります。

主なもの7点をリストしますね。

  • 舞台設定の違い
    • 映画は、私立灰嶺学園高等部2年D組。
    • 原作は、同中等部2年D組。
      • ナーバスな題材を扱っているので高等部にしたと推測。
  • クラス人数の違い
    • 映画は、不登校生含め生徒24人(担任教師を含め序列は25人分)。
    • 原作は、同29人(同30人)。
      • 映画の尺の関係から原作より5人減らしたと推測。
  • 姫山椿が命を絶った月
    • 映画は、10月。
    • 原作は、11月。
      • 違いの背景は不明。
  • 遺書を公開しあう時間
    • 映画は、2024年10月20日(月)から同26日(土)までの毎日、下校前のホームルームの時間。
    • 原作は、毎週金曜日6限のロングホームルームの時間。
      • 毎日連続してやる形にすることで、緊張感の持続を表現していると推測。
  • 序列と遺書を公開する順番
    • 映画と原作では、序列と遺書を公開する順番が微妙に異なります。
      • 人数が5人違うので、様々な効果性を考えて変えていると推測。
  • トピックの欠落
    • 映画は原作よりもクラスメンバーが5人少ないので、その分、その5人分のトピックが省かれています。
  • 姫山の近親者の自死
    • 映画は、姫山が大好きだったお姉ちゃんが自死したことで、1位とはどういうものなのかを理解したいと考えるようになります。
    • 原作は、姫山が大好きだった父が自死したことがきっかけとなります。
<スポンサーリンク>

遺書公開プロセスで本性を現した主な生徒たち

自分が受け取った遺書を公開するということは、過去における「自分と姫山椿との関係性」を全員の前でさらすということです。

クラスメートから様々なチャチャも入ります。ときに、鋭い罵倒も…。

そんなこんなで、遺書を読み上げる者は、時として、これまでにない本性をむき出しにする者が出てきました。

特に印象に残るキャラ変人物は次の3人です。

  • 序列2位・赤﨑 理人(演・松井奏)
    • 椿とは公然と恋仲であったが、実は形だけの彼氏であり、結構なゲスヤロウであることが露呈。
    • 赤﨑の黒い背景は、遺書発表二日目(10/22[火])に展開。
    • それまで赤﨑は恋人を失った悲劇の彼氏を演じます。
  • 序列3位・御門 凛奈(演・髙石あかり)
    • 椿とは親友ということであったが、理詰めで追い詰められて、「最初から椿のことは大嫌いだった」とバラしてしまう。
    • 御門の強烈なキャラ変は、遺書発表五日目(10/25[金])に展開。
    • それまで御門は親友を失った悲劇の人物を演じます。
  • 序列4位・笹井 夏月(演・上村海成)
    • 「最初から椿のことがとても気持ち悪かった」とヒステリックに激白。
    • 笹井のキャラ変も、遺書発表五日目(10/25[金])に展開。
    • それまで笹井は、序列4位に合ったクレバーな発言をしています。

これらのキャラ変は何を象徴しているのか。

それは人を善悪2つの切り口で決めつけで評価するのではなく、どんな人のなかにも狂気が含まれているということではないでしょうか。

単純に言えば、感情を交えると、いい部分も悪い部分もある・・・ということです。

彼ら3人のキャラ変は、人間性としては酷いねと思う部分もありながらも、それらが彼らの真実の感情なわけです。

オーバーアクション過ぎる? – 「演技合戦」か「過剰演出」か

ところで、レビューサイトでは「オーバーリアクションで笑ってしまった」「演出が舞台演劇のようだ」という批判的な意見も散見されています。

特に、谷地恵役の兼光ほのかが本性を露わにするシーンや、千蔭清一役の宮世琉弥が高笑いするシーンは、確かに現実離れしているように見えるかもしれません。

しかし、これは意図的な演出ではないでしょうか。

高校生という生き物(失礼!)は、そもそも自意識過剰で、感情の制御が未熟。

彼らの内面で渦巻く感情を映像化するために、あえてデフォルメされた演技指導がなされた可能性が高いと考えます。

「痛々しい」と感じたなら、それは監督の術中に嵌まっている証拠です。

青春とは、かくも痛々しく、見ているだけで恥ずかしくなるものですから…。

<スポンサーリンク>

高石あかりさんの演技について

NHKの朝ドラヒロインとして人気急上昇い中の高石あかりさん。この記事を書き始めた最中に朗報がありました。

高石あかりさんは、「第50回エランドール賞」を受賞しました。この賞は、映画やテレビ界における功績や将来性をたたえる賞。彼女は授賞式で次のように語りました。

トロフィーを授与されると、「私はすごく恵まれていて、どの現場も作品も出会う人も恵まれすぎているんです」としみじみ。「いつ思い返してもすごくキラキラしています。だからこそその日々に戻りたいなと思うこともあるんですけど、その時の自分を超えたい」と意気込んだ。 2025年は「ばけばけ」のおかげで充実した1年だったようで、「『楽しかったー!』って胸を張って言えるような1年でした」と満面の笑み。「保育園の頃から俳優になるのが夢だったので、今こうしているのも夢のような不思議な感覚ですし、実感も沸いていないですけど、これからも『夢は俳優です』と言い続けられるように作品と人と役に向き合っていきます」と丁寧に言葉を並べた。 「ばけばけ」の放送も残り2カ月となり、「朝ドラのヒロインが昔からの夢だったので、どんなに忙しくても1日1日を取りこぼしてはいけない」と気を引き締めた。

引用元:Yahoo!ニュース / サンスポ

「高石あかり」と言えば…

彼女の代表作と言えば、伊澤彩織さんとコンビを組んで展開する『ベイビーわるきゅーれ』ではないでしょうか。これは高校生の殺し屋コンビが高校を卒業し、社会人となって活躍するというもの。

ドラマ1編、映画3編のシリーズがあります。

いずれも、いろいろな髙石あかりさんを垣間見ることができます。キレた演技、押さえた演技、自由自在ですね。

また、個人的には佐藤健さん主演の『グラスハート』における歌姫も役柄も素敵です。

硬軟織り交ぜて、さまざまな演じ方ができる、それが高石あかりさんの特徴かもしれません。

高石あかりさんについては、筆者 taoが別ブログで書いたこちらの記事もお薦めです。

映画『遺書、公開。』の高石あかりさんは…

筆者 taoは、この作品はまず映画から入りました。まず1回ということで通しで見ました。始まって、割とすぐに、髙石あかりさんの演技が目に焼き付きます。

クラスメイトに対して発する「え?」という何気ない一頃すら、刺さるのです。

兎に角、彼女の演技は存在感があります。「そこに彼女がいる(そこに御門がいる)」のです。

高石あかりさん演ずる御門(みかど)は、亡くなった姫山椿の親友です。

親友が故に、一人一人の遺書公開内容について、悔しさから鋭い突っ込み、追求をします。

しかし、遺書公開五日目(10/25[金])、御門が遺書を読み終わると、クラスメイトの相畑から論理的にぐうの音もでないほどに論破されてしまいます。つまり「姫山は御門のことを親友と思っていないし、裏切られたと思っている」ということを…。

ここへ来て、御門(高石あかり)はキャラ変。要するに性格崩壊を起こします。

一見、顔芸のようでもありますが、一つ一つの演技は「上手いな」と関心してみていました。

この上なくいやなやつを見事に演じきっていました。高石あかりさんに本当の御門が憑依した感じですね。

前述でキャラ変3人を列挙し、そのなかに高石あかりさんも入れています。しかし、なんというか、レベチ。

もし映画『遺書、公開。』に高石あかりさんが居なかったとしたら、空虚な実写ドラマになっていたかもしれません。

いや、ちょっと違いますね。高石あかりさんが出演し演技したことで、映画はある意味原作を超えたと言えるのかもしれません。

あなたは、筆者 taoが高石あかりさんを持ち上げすぎと感じるかもしれません。その判断は、映画『遺書、公開。』をご覧になってから、改めて、下してください。

<スポンサーリンク>

【ネタバレ】いろんな意味での犯人が少しずつばれていく…

さて、この映画『遺書、公開。』は、冒頭の10分くらいになると、あなたもクラスメートの一員としての視点から、次のような疑問を持つことでしょう。

  • 4月に序列一斉メールをした者は誰?
  • 序列を考えた者は誰?
  • 椿の遺書を机の上に置いたのは誰?
  • 椿の遺書を書いたのは誰?

遺書公開四日目(10/24[木])- ネタバレ第一弾

①と②は、遺書公開四日目(10/24[木])に明らかになります。

先鞭をつけたのは、序列最下位・25位の山根でした。

彼は、遺書を読み上げたあと、「僕が2-D序列を送った犯人だということです」と白状します。

騒然とする教室。しかし、これは山根の作為。事前にとある女子生徒が発言することを調整していた様子がうかがえます。

そして、その件の女子生徒が発言。彼女は言います。「本当に序列を送ったのは三宅だよ!」。

彼女は三宅が職員室のパソコンで何やら一斉メールをしているのを目撃していたのです。

窮した三宅ですが、素直に「俺が送りました」と認めます。

そして、自分宛ての遺書を読みます。しかし、クラスメイトの誰しもが、姫山が三宅にあてた遺書の内容に違和感を感じます。

三宅が言います。「序列を送ったのは俺だよ、でも、作ったのは俺じゃない!」。

彼が言うには、「始業式の日に序列メモを拾った」という。そして、面白いので一斉メールしたと。

どうやら三宅は本当のことを言っている。つまり、序列を作った別人がいるということです。

ところで、「なぜ山根が僕が一斉メールしたと言ったのか?」、それについては、見てのお楽しみとしましょう。

スクールカースト最下位の山根ですが、かなり頭が良いことは確かなようです。

_/_/_/

次に、それでは序列は誰が作ったのか。これはみんな割と簡単に気づきました。日頃、人間観察が趣味と口にしている廿日市。

窮した廿日市は自ら手を挙げて「私、遺書読んでいいですか?」。そして、読み始めます。

そして、終わると、序列を作ったのは自分であると白状します。

しかし、「2-D序列は、序列じゃありません」とも言う。

クラス中に虚脱感が漂います。

廿日市くるみの告白:あまりにも滑稽な真実

物語のクライマックス、ついに真犯人が名乗り出ました。序列20位、廿日市くるみ

目立たない、地味な女子生徒。彼女は涙ながらに(に見える演技で)語り始めます。

「序列を作ったのは、私です」。

そして彼女の口から語られた「序列の基準」は、あまりにも衝撃的で、観客を唖然とさせるものでした。

「2-D序列は、スクールカーストの序列じゃありません」
「ホームルームで発言しそうな人ランキングです」

は? ……はあ?

読者の皆さんも、今この文章を読んで呆気にとられたのではないでしょうか。

人が一人自殺し、クラス中が疑心暗鬼になり、人間関係がズタズタに引き裂かれた原因。それが、「発言しそうな人ランキング」?

ふざけるな。 そんなくだらない理由で、姫山椿は死んだのか?

いや、これこそが真実なのです。

廿日市くるみは、この残酷な真実を「申し訳なさそうに」語るが、その実、彼女はすべてを観察し、楽しんでいた節があります。

彼女の主張はこうです。

「私はただランキングを作っただけ。それを勝手にスクールカーストだと思い込み、勝手に傷つき、勝手に追い詰められたのはあなたたち自身だ」。

この論理は、悪魔的でありながら、ある種の真理を突いています。

人は勝手に他人の評価を気にし、勝手に順位付けを行い、勝手に絶望します。

廿日市くるみは、その人間の愚かさをあざ笑うかのように、教室という実験場で観察を続けていました。

そして、さらに次のネタバレ第二弾で、彼女の計画性がばれてしまいます。

彼女こそが、この物語における真のサイコパスかもしれません。

遺書公開六日目(10/26[土])- ネタバレ第二弾

③と④は、遺書公開六日目(10/26[土])に明らかになります。

遺書公開ラストデーは、池永一人のみとなりました。池永が遺書を読み始めます。そこで、甲斐先生が池永を止めます。

そこに意外な人物が現れたからです。1年のときから不登校となっていた絹掛です。実は、池永が絹掛に誘いの手紙を出しており、それに応じての久しぶりの来校。

しかし、絹掛は冒頭、最も不穏なことを口にします。「遺書を机の上に置いたのは池永だ」と。

絹掛は不登校中に世話になった姫山の葬儀に出席するために、まずは教室に寄ったのです。そこで、一通一通遺書を机に置く池永を目撃します。

池永は素直に「遺書を机に置いたのは自分だ」と認めます。

そして、「書いたのは俺じゃない」と言います。

さらに、「この遺書は椿が書いたものではない」と論理的に否定します。

一方、絹掛も「遺書は椿さんが書いたものではない」と、これま論理的に否定する証言。

そして、絹掛が姫山のネットの日記のことをバラします。

彼女曰く、姫山の日記を知っているものなら、クラスメート個々人あての遺書がかけると。

こうなると二日前の再来?

またしても、廿日市が手を挙げます。

すべては廿日市が仕組んだことでした。

廿日市は、ひょんなことから姫山のネットの日記に出会います。

他人を装ってDMなどで会話を重ねます。

そして、あるとき、「1番に執着する姫山」に対して「1番にしてあげる」とコメント。

廿日市は姫山が序列1位の序列をつくって、そのメモを三宅が目に付くところに落とします。

彼がそれを2-D序列として一斉メールで送信します。すべては廿日市の思惑通りの展開に。

しかし、人間観察の廿日市が見るところ、「姫山の序列1位」で様々なものを目にします。

  • 姫山が1位だからと、自分都合の押しつけをする
  • 序列によって近づく人、離れる人
  • さらには様々な裏切り(彼氏からの裏切り、親友からの裏切り)
  • 担任に相談するも序列を根に持ってまともに話を聞いてくれない
  • 同じ学級委員の沖からは痛烈な罵倒

これらのことはすべて姫山の日記に書いてありました。

そんな折りに、姫山が学内で自死してしまいます。

そこで廿日市は考えました。

姫山さんは私とみなさんが1位にした。

誰も自分が悪いと思っていない。

姫山さんの思いを私が伝えなきゃ。

もう一度、みなさんに考えて欲しかった。この半年のことを。

クラスメートは一人一人、この半年、自分が姫山にどう関わってきたかを考えます。

_/_/_/

以上で、六日間にわたる「遺書、公開」は終わりました。

うん? そう感じますよね。

なにか、クラスメイト全員、誰かに誘導されているって感じますよね。そうなんです。

遺書公開終了後 – ネタバレ第三弾

ネタバレ第一弾では、「2-D序列は、ホームルームで発言しそうな人ランキング」だったということで、廿日市は切り抜けます。

しかし、その二日後、ネタバレ第二弾では、2-D序列を作ったこと、三宅にそれを拾わせたこと、三宅がそれをみんなに知らしめるだろうことまでは、すべて廿日市の思惑でした。

廿日市はとんでもない策士かもしれません。「とんでもない」というのは、この状況でみんなから九弾を受けないような流れにしてしまっているのですから。

遺書公開最終日の放課後、池永は廿日市を誘って帰ります。

池永は廿日市に尋ねます。

  • 池 永:まだ何か隠していない?
  • 廿日市:姫山さんが小学生のとき突然引っ越した理由です。
    • それは憧れているお姉さんが亡くなったからです。自死でした。
    • 姫山さんはお姉さんの1位のプレッシャーを1位になって知りたかったんじゃないでしょうか。
    • この話、私はみんなに隠しました。
  • 池 永:それで良かったと思う。
  • 廿日市:姫山さんが死んだきっかけを作った私を憎んでますか?
  • 池 永:憎んでない。
  • 廿日市:大好きだったんでしょ、姫山さんのこと。
  • 池 永:う〜ん、俺は姫山を好きというより、護ってあげたかった。

そして新たに – ネタバレ第四弾

2-Dの黒板に紙が張り出しています。

群がるクラスメイト。

そこには「新 2-D 序列」。

「共犯関係」の成立?

一部のレビューでは「最後にみんな仲良く暮らしてる風景が出てきて『は?』ってなった」という声もあります。

しかし、筆者はこう分析。

あれは「仲直り」ではなく、「共犯関係の成立」です。

全員が傷つき、全員が加害者であることを自覚したからこそ、表面上の平和を演じるしかない。

「お前の秘密を知っているぞ」「お前もあんなことをしただろう」。

無言の脅迫と牽制が飛び交う中での、張り詰めた笑顔。

それは、序列メールが届く前よりもさらに強固で、さらに欺瞞に満ちた「地獄の教室」の完成を意味している。

「新2-D序列」のカーストを彼らはどう生きていくのだろう。

<スポンサーリンク>

『遺書、公開。』に関するFAQ

  • Q1. 映画はPG-12指定ですが、どれくらいグロいですか? 
    • A1. 直接的なスプラッター描写(内臓飛び散り系)よりも、精神的な「グロさ」がメインです。ただ、自殺に関する描写やいじめの陰湿さは、小学生には見せたくない、トラウマになりかねないレベルです。
  • Q2. 犯人は誰ですか? 
    • A2. 序列メールの送信者は三宅雄大、序列の作成者は廿日市くるみです。二人の共犯というよりは、廿日市が作ったものを三宅が利用した(あるいはさせられた)構図です。
  • Q3. 序列の意味は何でしたか? 
    • A3. 「ホームルームで発言しそうな人ランキング」です。この「くだらなさ」こそが本作のテーマです。
  • Q4. 姫山椿の自殺の本当の理由は? 
    • A4. 「1位であることの重圧」と「自殺した憧れのお姉さんの心理を知るための模倣」という二重の動機が推測されます。
  • Q5. 原作との最大の違いは? 
    • A5. 舞台が中学校から高校に変更されたことです。これにより、登場人物の行動の責任の重さが変わり、より大人びた闇が描かれています。
  • Q6. 吉野北人の演技はどうでしたか? 
    • A6. 淡々と素敵な演技でした。舞台挨拶での天然キャラとのギャップに、ファンならずとも引き込まれるでしょう。
  • Q7. 担任の甲斐原先生はどうなりましたか? 
    • A7. 彼の「汚れ(不祥事や保身)」がクラス全員の前で露呈し、教師としての権威は失墜しました。社会的な抹殺に近いラストです。
  • Q8. 髙石あかりの演技がすごいと聞きましたが? 
    • A8. 狂気です。オーバーリアクション気味の本作の中で、彼女のヒステリックな演技だけが妙にリアルで、観客の不安を煽ります。
  • Q9. バッドエンドですか? 
    • A9. 手放しのハッピーエンドではありません。真実を知った上で、傷を抱えて生きていく「ビターエンド」、あるいは「地獄の日常への回帰」です。
  • Q10. クラスメイトは仲直りしましたか? 
    • A10. 表面上は。しかし、一度吐き出された暴言や本性は消えません。一生消えない「しこり」を残したままの、欺瞞に満ちた平和です。
  • Q11. 結局、この映画は何を伝えたかったのですか? 
    • A11. 「人は見かけによらない」という陳腐な言葉では足りません。「教室という箱庭の残酷さ」と、「数字(序列)に踊らされる人間の愚かさ」、そして「死んでもなお支配し続ける死者の影響力」などです。

まとめ:あなたのスマホにも「遺書」は届いている?

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 映画『遺書、公開。』。

それは、ただのミステリー映画ではありませんでした。

私たちが普段、何気なく付けている「順位」。

「あの子の方が可愛い」「あいつの方が仕事ができる」「あの子はイケてない」。 SNSのフォロワー数、「いいね」の数。

そんな心の中の「序列」が、もし全員に公開されたら? あなたは正気を保っていられますか?

姫山椿は自死を選んでしまいました。

しかし、彼女を殺したのは特定の誰かではありません。 クラス全員の「無関心」と「勝手な期待」、そして「悪意なき序列付け」という空気そのものが、彼女を屋上の縁へと追いやったのです。 そして、その空気は、いま私たちの生きる社会そのものを覆っています。

この映画を見終わった後、自分のスマホを見てください。

あなたもまた、終わりのない「序列公開」の中で生きていることに気づくかもしれません。

<スポンサーリンク>
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次