脚本家・作家として数々の名作を世に送り出し、その鋭い人間観察と毒舌、そして何よりも相撲愛で知られた内館牧子さん。
訃報に接し、心にぽっかりと穴が空いてしまったような喪失感を感じている方も多いのではないでしょうか。
「もう、あのはっきりとした物言いが聞けないのか」
「彼女のようなバイタリティー溢れる老後を送りたかった」
そんなふうに、彼女の死を惜しむすべての人へ。
悲しむばかりではなく、内館さんが私たちに遺してくれた**「最強の老後の生き方」**に触れてみませんか?
今回は、彼女の生き様が最も色濃く反映された名著**『養老院より大学院』**をご紹介します。
実はこの本、読むよりも「聴く」ことで、まるで内館さんに叱咤激励されているような感覚になれるのをご存知でしたか?
内館イズムを継承し、これからの人生を力強く生き抜くためのヒントを、ここにお届けします。
なお、内館牧子さんについては、筆者 taoが運営する別ブログで、訃報記事を書いています。こちらもどうぞ。

内館牧子さんの略歴プロフィール
まずは、私たちの心を揺さぶり続けた内館牧子さんの足跡を振り返ります。
- 名 前: 内館 牧子(うちだて まきこ)
- 生年月日: 1948年9月10日
- 出 身: 秋田県秋田市で誕生➡新潟県
- 学 歴:
- 武蔵野美術大学卒業後、三菱重工業に入社。退社後、54歳で東北大学大学院に入学し、神職の資格も取得。
- 代 表 作:
- ドラマ『想い出にかわるまで』『週末婚』、小説『終わった人』『すぐ死ぬんだから』など。
- 特 徴:
- 横綱審議委員会委員を務めるほどの好角家(こうかくか)。人間の「業」や「妬み」をエンターテインメントに昇華させる手腕は右に出る者なし。
- 横綱審議委員会委員就任10年前頃には、プロレスの解説もしていた!
- 大学院時代には、弱小東北大学相撲部の監督に就任!
訃報の悲しみを「生きる力」へ。内館さんが示した道
先日の記事でも内館さんの訃報について触れましたが、改めて彼女の人生を振り返ると、その「エネルギーの総量」に圧倒されます。
多くの人が「老い」をネガティブに捉え、守りに入ろうとする中で、内館さんは常に攻め続けていました。
彼女が亡くなったことは確かに日本社会にとって大きな損失です。しかし、彼女が作品の中に込めた「魂」や「言葉」は決して消えることはありません。
私たちが今やるべきは、ただ悲しむことではなく、彼女が実践した「老いを武器にする生き方」をインストールすることではないでしょうか。そのためのバイブルこそが、『養老院より大学院』なのです。
『養老院より大学院』とは? 50代からの「学び」のすゝめ
この本は、単なる「勉強のすすめ」ではありません。 内館さん自身が50代半ばで東北大学大学院に入学し、宗教学を修めた実体験に基づく、痛快な「アンチ・エイジングならぬ、ウィズ・エイジング」なエッセイです。
「終わった人」になんてならない
タイトルにある『養老院より大学院』という言葉には、「老後は静かに余生を過ごす」という固定観念への強烈なアンチテーゼが込められています。
彼女は本書の中で、大学院という「知の戦場」に身を置くことで得られる刺激こそが、若さを保つ最高の妙薬だと説いています。
孤独こそが最強のパートナー
内館さんは、大学院生活で「群れないこと」の重要性を説きます。
トイレに一人で行けない女子高生のような精神性ではなく、一人の大人として学問に向き合う。その「孤独な闘争」が、精神を研ぎ澄まし、顔つきまで変えていくのです。
いくつかの面白トピック
簡単に面白トピックを紹介しますね。
- 思いのほか厳しい大学院での学び
- 当初考えていた以上に、全面的に学びに時間が取られたとのこと
- 成人のあなたが改めて大学院を考えているなら、とても参考になる情報満載です
- 入学早々、喜び組を組織した?
- 入学早々、何もかもわからない(ITもまるでダメ!)ので、自分を担ぎ当てる「喜び組(よろこびぐみ)」を組織。組長も指名し…。
- このあたり爆笑ですが、一人で頑張らずに、協力してもらうという姿勢は素晴らしいです。
- 東北大学相撲部監督に就任
- 大相撲の横綱審議会委員就任後に、決意して東北大学大学院に入学した内館牧子さん。なんと、部員4人の弱小相撲部の監督を引き受けてしまいます。
- これも、ありったけの人たちの協力を得て、試合で3位常連、優勝者も輩出するほどに成長させた!?
なぜ今、この本が必要なのか?「老害」と呼ばれないために
内館さんの視点は、常に自分自身にも厳しく向けられていました。
この本を読む(聴く)ことで、私たちは以下のような「気づき」を得ることができます。
- 「昔は良かった」を封印する重要性過去の栄光にしがみつくのではなく、今の自分が何を学んでいるかで勝負する姿勢。
- 年下から学ぶ謙虚さと図太さ大学院では教授も同級生も年下。そこでプライドを捨てて教えを乞うことができるか。それが「可愛い老人」と「老害」の分かれ道です。
- 「忙しい」を言い訳にしない売れっ子脚本家として激務をこなしながら、論文を書き上げた彼女の前では、私たちの「時間がない」という言い訳は通用しません。
この本は、これから老後を迎える世代、あるいは今まさに老いを感じている世代にとって、背中をバシッと叩いてくれる「喝」のような存在なのです。
内館さんの「毒舌」と「愛」は『Audible』で聴くのが正解
さて、ここからが本題です。
内館牧子さんの文章は、リズムが命です。あのはっきりとした口調、小気味よい毒舌、そして時折見せる深い優しさ。
これらは、目で文字を追うよりも、「音声」として耳から入れたほうが、脳にダイレクトに響きます。
そこでおすすめしたいのが、Amazonのオーディオブックサービス「Audible(オーディブル)」です。
老眼でも疲れない「耳読書」
内館さんも生前、加齢による身体の変化については率直に語っていました。
私たちも同様に、夕方になると細かい文字を読むのが辛くなることはありませんか?
Audibleなら、散歩中や家事をしながら、あるいは布団に入って目を閉じたまま、内館さんの言葉を浴びることができます。
プロのナレーターによる臨場感
『養老院より大学院』をAudibleで聴くと、ナレーターが内館さんのニュアンスを見事に再現してくれます。
まるで内館さんが隣で「あなた、そんなことでへこたれてんじゃないわよ!」と語りかけてくれているような、不思議な感覚に陥ります。この没入感は、紙の本では味わえません。
今なら30日間無料で「聴き放題」
「オーディオブックって高そう…」と思うかもしれません。 しかし現在、Audibleは「30日間の無料体験キャンペーン」を実施中です。
この『養老院より大学院』も聴き放題の対象作品に含まれています。つまり、実質0円で内館さんのラストメッセージとも言える哲学に触れることができるのです。
【ここがポイント】
- 無料期間中に解約すれば、料金は一切かかりません。
内館さんの本だけでなく、小説『終わった人』などもを含め6冊配信されているので、追悼の意味を込めて「内館ワールド」にどっぷり浸かる30日間にしてみてはいかがでしょうか。
Audibleについては、このブログで細かいこと別記事で説明しています。ご利用ください。
なお、今すぐAudibleの無料体験で『養老院より大学院』を楽しみたいという方はこちらからどうぞ。
【FAQ】内館牧子さんに関する「へぇ~」な小ネタ
ここでは、本文では紹介しきれなかった内館さんの意外な一面や、知っておくとちょっと自慢できるエピソードをリスト形式でご紹介します。
- Q1: 内館牧子さんの相撲愛の原点?
- A1: 「栃若時代」幼少期から相撲に熱中し、のちに女性初の横綱審議委員に就任しましたが、その愛は筋金入りで、好みの力士について語ると止まらなかったそうです。
- Q2: 内館牧子さんの大学院での研究分野は?
- A2: 大学院での学びは「宗教学」でしたが、プロレスなどの興行の研究にも意欲を見せていたとのことです。
- Q3: 内館牧子さんの当病歴は?
- A3: 心臓病との闘い60代で心臓弁膜症の手術を受けています。その闘病経験もまた、彼女の「死生観」や「老い方」の思想に深く影響しています。
- Q4: 13年のOL生活が役だったことは?
- A4: 三菱重工でのOL時代意外にも元々は「腰掛けOL」を自称していましたが、そこでの人間観察が後の脚本家人生の土台になりました。
- Q5: 「怨念」が原動力?
- A5: ご自身で「私のエネルギー源は怨念」と公言。ネガティブな感情をパワーに変える天才でした。
- Q6: 独身を貫いた理由は?
- A6: 「結婚して他人に合わせるのが面倒」という潔い理由。孤独を愛し、自由を謳歌した人生でした。
- Q7: 朝ドラ『ひらり』のエピソードは?
- A7: 相撲好きが高じて、相撲部屋を舞台にしたNHK朝の連続テレビ小説『ひらり』を執筆し、大ヒットさせました。
- Q8: 視聴者からの反発はどうしてた?
- A8: 嫌われることを恐れないドラマ『週末婚』など、ドロドロした愛憎劇を描く際、視聴者からの反発をむしろ喜ぶような強さがありました。
- Q9: 東北大学客員教授に?
- A9: 母校である東北大学で客員教授も務め、学生たちに「戦う姿勢」を教え続けました。
まとめ:内館牧子さんの「魂」は、あなたの耳元で生き続ける
内館牧子さんという稀代の表現者を失った悲しみは、すぐには癒えないかもしれません。
しかし、彼女は湿っぽい同情を最も嫌う人でした。
「私が死んだくらいで、メソメソしてんじゃないわよ。時間は有限なのよ!」
天国からそんな声が聞こえてきそうです。
彼女への一番の供養は、私たちが彼女の著書から「老いを恐れず、学び続ける姿勢」を受け継ぎ、たくましく生きていくことではないでしょうか。
『養老院より大学院』。
この本には、これからの時代を生き抜くためのヒントが詰まっています。
ぜひ、Audibleの無料体験を利用して、内館さんの力強いメッセージを「聴いて」みてください。
耳から入ってくる彼女の言葉が、あなたの背中を強く、優しく押してくれるはずです。
(※無料期間中に解約すれば0円です。リスクはありません)
内館牧子さんのご冥福をお祈りするとともに、あなたの人生が「学び」によってより豊かになることを願っています。



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